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【将棋】羽生善治『永世七冠』獲得!もっとも神に近い男が、そこには居た

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我々は、もっとも神に近い男と同じ時代を生きている。

 

その男の名は、

羽生 善治『永世七冠』

 

こんな偉業を生きているうちに目の当たりにできるなんて、とても信じられない気持ちだ。今後死ぬまで、何かに対してこれほど「凄い!」と思う事は無いだろう。

それくらい、この偉業は「前人未踏」であり「空前絶後」の大記録である。

 

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羽生善治『永世七冠』獲得!もっとも神に近い男が、そこには居た

 

将棋界のタイトル

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将棋界には下記八つのタイトルが存在しており、そのうち七つのタイトルにおいて「永世」もしくは「名誉」の制度が設けられている。ちなみに下記の順番はそのままタイトルの序列も表している。

・竜王 永世

・名人 永世

・叡王

・王位 永世

・王座 名誉

・棋王 永世

・王将 永世

・棋聖 永世

注①八つめのタイトルである「叡王」は制定されたばかりで、まだ永世制度を云々する歴史をもっていない

注②この八つのタイトル戦の他にも、「朝日杯将棋オープン戦」「銀河戦」「NHK杯」「将棋日本シリーズ」「新人王戦」「上州YAMADAチャレンジ杯」「加古川青流戦」「電王戦」がある

 

タイトル獲得者一覧

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そもそも、プロ棋士というのは天才の集まりである。

プロ予備軍である奨励会でさえ、入会出来るのは各都道府県の代表レベル。その奨励会の中でも一握りの人間が、ようやくプロになれる。

 

そしてタイトルは、そのうち一つを生涯の中で1回獲得しただけで一流棋士と言われる程の難易度であり、殆どの棋士は一度もタイトルを獲得することなく棋士人生を終えてしまう。そのタイトルを幾度も獲得して殿堂入りし、永世の称号を得られる棋士というのは更にひと握りの選ばれし者のみとなり、並の天才(おかしな日本語だが)では到底不可能な領域なのだ。

 

さて、それらを踏まえた上で、羽生善治永世七冠のタイトル獲得数はどうなっているのだろうか。ちょっと確認してみよう。

 

…何と、99期である。

1回取れば一流の仲間入りであるタイトルを99回も取っていて、更に七つ全てのタイトルにおいて殿堂入りし、永世(及び名誉)称号を獲得している。

この実績の凄まじさたるや…。これに比類する偉業が、ちょっと思いつかない程だ。

 

ここで、羽生善治永世七冠が初めてタイトルを獲得した1989年から最新2017年までのタイトル獲得者一覧を、図で見てみよう。

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見ての通り、羽生善治永世七冠の名前が過半数を占めている。

控えめに言っても、「異常」である事が分かるだろう。羽生善治永世七冠はここ十数年「衰えた」と言われ続けているが、そしてその揶揄はある意味正しくもあるのだが(何せ47歳である)、、しかしながら、保持数の増減はあるものの1989年からノンタイトルだった時期は一切なく、常に何らかのタイトル保持者で居続けている。

繰り返しになるが、一度でもタイトルを獲得すれば「一流」と呼ばれる世界でである。

 

藤井聡太七段の29連勝、そして驚異の昇段スピードに世間は湧いている。

確かに藤井聡太七段は凄い。

しかし、その凄い藤井聡太七段をもってしても、この記録を塗り替えることはまず不可能だろう。これは、それほどの記録なのだ。

 

将棋は頭脳勝負・体力勝負である為、基本的に若い方(20代~30代)が有利と言われている。そんな厳しい世界に身を置き、齢47歳にして未だ第一線で活躍し続ける羽生善治永世七冠の姿には、畏敬の念を禁じ得ない。

 

第30期竜王戦 第5局棋譜

下記は2017/12/4から12/5にかけて行われた、第30期竜王戦第5局の棋譜となる。この戦いによって竜王位を奪取し、羽生善治永世七冠が誕生した。

▲羽生善治 棋聖 vs. ▽渡辺明 竜王

 

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羽生善治永世七冠の圧倒的な猛攻に、渡辺明前竜王は為す術がない状態。

特に、83手目の8四香打には痺れた…。8四香から続く詰みまでの道程は、流石プロと唸る美しさ。幾本も勝ち筋が見える中でこの一手を選択する将棋センスには、一流の絵画に相対した時と同様の、芸術的感動を覚えた。

 

永世七冠獲得直後の記者会見

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この記者会見において、羽生善治永世七冠はこう述べている。

「将棋そのものを本質的にどこまで分かっているのかと言われたら、まだまだよく分かっていないのが実状です。」

 

…衝撃である。

タイトルを99期獲得し、約30年間将棋界の第一人者として頂点に君臨し続けている男の口から、この台詞が出てくるとは。

 

そして、考え直した。

だからこそなのだ…と。

この様な「」を持っているからこそ、ずっと活躍し続けられるのだ。

 

最後に

電王戦及び叡王戦に関して以前少し触れた事があるが、チェスやオセロに続いて、今や将棋も人間よりコンピューターの方が間違いなく強くなった。この事に疑問を呈する向きは、もはや無い。将棋より更に盤面が複雑な囲碁ですら、その後間もなくしてコンピューターが人間を超えた事は、周知の通りである。

しかし、その事と今回の偉業の素晴らしさには、全く関係がない。

ウサイン ボルトより車の方が速くてもボルトの凄さは色褪せない様に…大谷投手よりピッチングマシーンの方が速い球を投げられても大谷の凄さは色褪せない様に…コンピューターの方が将棋が強くても、羽生善治永世七冠の凄さはいささかも色褪せない。

 

人間同士の切磋琢磨・戦いのあとに残るのは、「人間賛歌」の心である。

勝負師の生き様、羽生善治永世七冠の生き様は、私に「人間の素晴らしさ」を思い出させてくれた。

ありがとう。心からそう言いたい。

 

追記:

羽生善治永世七冠に対し、国民栄誉賞の授与が決定した。非常に喜ばしい事である。偉業の度合いで考えると、1996年七冠独占の時点で既にその資格は得ていたと言っても過言ではない為、今回の授与は遅すぎる位である。。が、とにかくめでたい。

 

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